ニヒさんR5とマルグリさんR5を読んでニヒさんの道中を思って「あー…」と笑顔になった末の何か

2015年7月25日 / UL_R感想

タイトルの通りです。はい。
マルグリR感想書かなきゃなー!書いてる場合じゃねぇんだよなー!!
でもニヒさんの道中を思っての話は、イベントストーリーが実装される前に書かねばと思った。
タイトルの通りなのでニヒさんとマルグリさんの、両者R5までのネタバレをガンガン含みます。



記憶も無く星幽界に放り出され、
見たことも無い(或いは、見たこと「だけ」はあるかもしれない)化け物と戦う日々。
平穏平和なパンデモニウムで生きてきて、戦闘経験皆無だろうが相手と世界はお構い無しで。
記憶を取り戻したいならば、死にたくないならば、
或いはただ人形が壊れるのが嫌だとして、それでも、何にせよ、どうしようもなく、戦わねばならない。

抜け落ちた記憶に、それでも引っかかって覚えていたのが、「願いの叶え方」で。
けれどその叶える存在が、「怪物よりも恐ろしいもの」であるのも覚えていて。
それでも力を行使して、奇妙な継ぎ接ぎの世界を生きることを選んだ。

様々な戦士に出会ったろう。
「悪人を見過ごすわけにはいかない」「正しさの証明は勝利で示してみせる!」
そう言う、自分よりも歳若い少年に怯えたかもしれない。
「多くの人を殺してしまった自分は、悪人じゃないのか?」
「僕の正しさは勝利で示されるのか?何に勝てばいいのか?」

「違えた者の言葉など聞く必要はない」「混沌に終止符を打とう」
そう言う、断罪者にも怯えたかもしれない。
「違えさせられた者はどうすればいいのか?違えずに居ることは出来たのか?」

そしてマルグリッドにも出会ったろう。


力に飲まれてしまうのがおそろしくて。
だから強大な深淵を拒み続けて。
それでも何と天秤に掛けたか、星幽界のクレーニヒは深淵の力を行使することを選んだ。
「普通の人」から乖離していくことを承知の上でか、それとも必死に目を逸らしてか。
何にせよ、選んで旅を進めた。

「どこもかしこも継ぎ接ぎだらけだね。まだ幻の世界にいるのだろうか」
「でも、僕はこの世界の土を踏みしめている。それは現実だ」
「怪物よりも恐ろしいものを、僕は知っている」
「僕と一緒にいる深淵さ。いつか君もそれがわかる……」
「吸血鬼か。死者に囲まれて満足だったのかな」
「それでも同胞に出会えると思って、こうして待っていたのかもしれないね」
「美しい財宝も、竜も、みんな塵となった」
「……ただ欲しかったから。きっと何かを欲していないと生きてる気がしなかったんじゃないかな」

夢で見た異界を思い出した。
灰色の幻獣との遭遇を思い出した。
現実への侵食を思い出した。
父の死を思い出した。
母の記録を思い出した。
殺戮を思い出した。

決意を思い出した。


何を思っただろうね。
記憶も覚束ない頃にケイオシウム実験に使われ、それがすべての始まり。
最初から狂っていて狂わされていた、そんな人生。
「復活してやり直せる」という聖女の甘言。
何をやり直すって言うんだ。

「クレーニヒは復活する理由が無い」「どうしてああなった」という意見を見かける。
実際そう思う。
思うのだが。

もしもクレーニヒが、マルグリッドの記憶を知ることがあったら。
「どうして僕をケイオシウム実験に使ったの」と訊ねられていたら。
訊ねてしまって、マルグリさんが答えてしまっていたら。
クレーニヒは、復活する理由が、出来てしまう、と思う。

貴方の手を死んでも離したくない人がいた。
死んでも掴めなかった人がいた。
世界でただ一人、貴方の命を抱こうとして、
世界でただ一人、どのような因果の末でも守れない人がいた。

詳しくはマルグリR5感想で書こうと思うけど。
マルグリR5の記述的に、ニヒさんの生きる可能性は完全に詰んでいたわけではないと思うんだ。
ただ、「何に代えてもクレーニヒを救う」意志を持っていたのがマルグリさんしかいなくて、
意志無き力は何の意味も持たないわけで、
そして「マルグリッドだけは絶対にクレーニヒを救えない」因果しか最早存在しなかった、ということ。
デッドロックと言ってよいのかな、あれは大変鮮やかだったね。素敵だった。素晴らしかった。

話を戻そうか。
マルグリッドの記憶を知ったクレーニヒは何を思うだろうか。
何を望むだろうか。何の「やり直し」を願うだろうか。

母の実験の所為で狂わされた人生だと思っていた。
けれどそれは、心疾患を治そうとしたためだった。定められた死を覆すためのものだった。
誰もが諦めて、言外に「諦めろ」と言われ続けて、それでも抗ったのが母だった。
文字通りに命を掛けて守られた人生だった。

何を思うだろうね。
「勝手なことを」「どうして死なせてくれなかったの」
「僕のことなんか放って生きてくれればよかったのに」
「僕がいなければ、心疾患なんて抱えて生まれてこなければ、幸せになれた?」
けれどそれらの内、いくつを言葉に出来るだろうね。

どうすればいいと考えるだろうね。
「もうこれ以上迷惑掛けないように」なんて思っても、
もう取り返しのつかないことにマルグリッドは死んでしまったわけで。
「守ってくれた命を自ら絶ってしまってごめんなさい」、なんて馬鹿馬鹿しいの一言に尽きる。
何をどう謝れば、悔いれば、何がどうなるというのか。
悔いて謝ったとして、返ってくる言葉は分かりきっている。
「あなたは何も悪くないわ、クレーニヒ。」
そしてそれは心底からの言葉だろう。

まぁこの辺突っ込むとニヒさんの孤独がより一層強まってつまりmore絶望であるわけだが。
マルグリさんが生かしたかったのは「我が子」であって「クレーニヒ」とは少し違うんじゃないかなとか。
ニヒさんをニヒさんとして見たのは、過去にも未来にもおそらく深淵くんだけだよねとか。
感想書く内に変わるかもだけどネー!

真っ当に考えて、さ。
実際、ニヒさんに落ち度は無いと思うんだよ。
でもニヒさんの人生は、末路は、あの通りだ。
それでも選んだ死だ。迷いは無かった。
力に飲まれず、理性を失わず、これ以上誰にも迷惑を掛けない。
最悪の状況下で導き出した、最もマシな回答だったろう。
唯一の家族であったイオースィフも死に、最早ニヒさんの生を望むのは誰も居なかったのだし。

死んだ母が異界から見守って因果操作してるなんて想定外も良いところだわ。

マシな回答は全くマシじゃなかった。
命を掛けて掛けられた望みを踏みにじった最悪の回答だった。
でも、じゃあどうすればよかった。
誰を、何を、殺しても壊しても、力に飲まれても、それでも生きる方がマシだったっていうのか。


マルグリさんのためなんじゃないの。
ニヒさんが復活に踏み切ったのは、マルグリさんの願いを叶えるためじゃないの。
世界そのものへの復讐込みで。

聖女撃破ストーリーは1つも読んでないから分からんところもあるんだけど、
聖女が星幽界の根幹を成していたとすれば、聖女撃破時点で星幽界は消滅する。
もしそうなら、聖女撃破時に戦士に突きつけられるのは、
「現世or星幽界」ではなく、「復活or消滅」になる。

さてクレーニヒ。
命を掛けた母の願いを、「生きてほしい」との望みを、もう一度踏みにじってみるかい。
「知ったこっちゃない」と言い捨ててみせるかい。
どうにもならない運命を突きつけて君を殺した世界に、またおとなしく従うかい。

世界が君を殺すつもりなら、君が世界を殺したっていいじゃないか。
理不尽な世界は気に入らないだろう?世界だって君を必要としちゃいない。
君には力がある。世界を創り変える力がある。幻獣は君の願いを叶えるものなのだから。
意志を持て。世界を憎め。それが開始点で、後は真っ逆様に全てを暗闇に帰すだけだ。

安心して目を閉じるといい。
「生きてほしいと言ったって、そんな生き方は望んでないんじゃないのか」なんて問う人は、
君が聞きたくないと望むだけで消えるから。
また「最悪の回答」を選んでしまわないように、全てを暗闇に帰して苦しみを無くしてしまおう。
きっとそれは、最悪よりはマシな筈だ。

そう思ってまた間違えるのかな。




といったことをニヒさんの道中に思いを馳せた結果思いました。思うが被ってる。
マルグリRのどっかで書くべきだった気がするがまぁフライングということで。
小見出しとか考えずに勢いで書くとこうなる。読みにくいので慣れてはならない(戒め)
というかろくに読み返しもせず本当に勢いで書いてるのでどっか破綻してそうな気もする。おそろしいおそろしい

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